マツエクグルー（まつ毛エクステ用の接着剤）は製造後、時間とともに徐々に劣化していきます。不適切な保存方法では、迅速に品質が低下し、その結果、持続力にも悪影響が及ぶ可能性があります。この記事では、マツエクグルーの長持ちさせる秘訣と効果的な保存方法について、専門家が詳しく説明します。
マツエクグルーの基本的な保存方法
マツエクグルー（まつ毛エクステの接着剤）は、製造から時間が経過すると徐々に劣化するため、適切な保存方法が不可欠です。グルーは主にシアノアクリレートを含み、開封していなくても徐々に劣化します。そのため、保存方法がグルーの品質を維持する上で重要な役割を果たします。
保存に際しては、グルーを専用のアルミパックに入れて保管することが推奨されます。アルミパックの蓋はしっかりと閉めることが重要で、これによって熱や湿度からの劣化を最小限に抑えることができます。また、同封されているシリカゲル（乾燥剤）も一緒に入れることで、さらに鮮度を保つことができます。
冷蔵庫での保管も重要です。未開封でも開封後でも、グルーは冷蔵庫で保管されるべきです。オルロの商品を使用している場合、2mlサイズのグルーは付属のピンを差して立てて保管し、5mlサイズは付属のキャップを閉めて立てて保管します。冷蔵庫の温度は5～10℃が適切です。
正しく保存することで、グルーの使用期限を最適に延ばし、硬化速度や持続力を安定させる効果があります。これにより施術のスピードや仕上がりの質も向上し、顧客満足度の向上につながります。未開封の状態であっても劣化するため、開封後は特に適切な保存方法を守ることが重要です。
ノズルの管理と適切な使用方法
マツエクグルーの使用時には、ノズルの管理が重要です。使用する際、ノズルの部分が固まってしまい、中身が出てこないことがあります。この場合、ノズルの先端を付属のピンで刺し、固まった詰まりを取り除きます。しかし、もしノズル部分が完全に詰まっている場合は、無理に使用せずに新しいものに交換することが安全です。ノズル部分をハサミで切ることは、中身があふれ出し、危険な状態になる可能性があるため絶対に避けてください。保存方法を適切に守れば、ノズルの硬化はほとんど起こりません。施術後はノズル部分をきちんと拭き取ることが大切です。これにより、硬化を防ぎ、次回の使用時にもスムーズにグルーが出るようになります。
未開封の状態でも少しずつ劣化するマツエクグルーは、在庫を過剰に持たないようにすることが推奨されます。サロンで使用する平均的な数量を把握し、適正在庫量を維持することが新鮮な状態でマツエクの施術を提供する上で重要です。例えば、マツエクの商材店でセールになっていたとしても、必要以上に購入してしまうと、期限内に使い切ることができない可能性があります。常に新鮮な状態で使えるように、必要な分をその都度購入することをおすすめします。
温度と湿度の影響についての理解
マツエクグルーの品質と性能は、温度と湿度に大きく影響されます。特に、湿度が高い環境ではグルーの硬化速度が速くなりますが、持続力や強度は通常より弱くなります。逆に、湿度が低すぎる環境では硬化速度が遅くなり、持続力や強度も弱まります。このため、湿度の管理はグルーの適切な使用にとって非常に重要です。
日本の梅雨のような高湿度の季節や、乾燥した環境では、サロン内の空調や除湿器の使用により適切な湿度を保つことが推奨されます。オルロのグルーの場合、最適な湿度は45%から55%です。施術エリアごとに温湿度計を設置し、常に状況をチェックすることも効果的です。また、日本の夏の時期は湿度が特に高くなりやすいため、この時期のグルーの取り扱いには特に注意が必要です。温度と湿度の管理は、グルーの品質を保ち、顧客に最適なサービスを提供するために不可欠です。
冷蔵庫での保管と光・熱からの保護
マツエクグルーの冷蔵庫での保管は、品質維持のために非常に重要です。この接着剤は、空気中の水分と反応して硬化するため、直射日光や高温多湿を避ける必要があります。冷蔵庫内での保管は、これらの環境からグルーを保護します。また、付属のアルミパックにグルーを入れて保管することで、水分や熱、光からのさらなる保護が可能となります。
使用後のグルーは、空気に触れないように保存することが大切です。主成分のシアノアクリレートは空気に触れると劣化するため、2mlサイズは付属のピンを使用し、5mlサイズはキャップをしっかり閉めて保管することが望ましいです。また、シリカゲルとともにアルミパックに入れ、ジッパーをしっかり閉めることで、劣化を防ぐことができます。このような注意深い保管方法により、マツエクグルーは最適な状態で保たれ、施術の品質が向上します。
施術後のグルー管理と消費期限の重要性
施術後のマツエクグルーの管理は、その性能を最大限に引き出すために欠かせません。施術が終わったら、ノズル部分に溜まったグルーはコットンできれいに拭き取る必要があります。これを怠ると、古い硬化した接着剤がノズルに残り、蓋をしても微量の空気が入り込み、劣化が進行します。劣化が進むと、グルーの粘度が増し、持続力が弱くなることがあります。
使用する際は、冷蔵庫から取り出し、常温に戻してから使用することが推奨されます。内容成分が分離している場合があるため、使用前にはよく振ることが重要です。適切な施術環境は、室温23±2℃、湿度50±5%が理想です。オルロのグルーは、未開封で冷蔵庫に保管した場合は約6ヶ月、開封後は2～3ヶ月の消費期限がありますが、高品質を保つためには開封後1ヵ月以内の使用が推奨されます。これらの点を守ることで、常に最高の品質でサービスを提供することが可能になります。
マツエクグルーの適切な保存方法と注意点
マツエクグルーの適切な保存方法は、その品質と性能を維持する上で極めて重要です。適切に保管されていないグルーは、ドロドロになったり硬化しにくくなるリスクがあります。グルーは気温や湿度の影響を受けやすく、これらが不適切であると劣化が進み、接着速度や強度が低下する可能性があります。多湿な環境での保管や使用はテクスチャーを硬くすることもあり、品質が変わる恐れがあります。
施術空間の室温と湿度は、室温23±2℃、湿度50±5%が望ましいです。これは、顧客が快適に過ごせるだけでなく、グルーが適切に管理される環境を提供します。特に湿度管理は重要で、高すぎると白化現象のリスクがあり、乾燥しすぎると硬化速度が緩やかになります。エアコンを使用する場合は加湿器や除湿器を用いて湿度を一定に保つことが大切です。
また、グルーの保管にはコスメ専用冷蔵庫の使用がおすすめです。これは外気温や湿度、光の影響を受けにくく、庫内を10〜14℃に保つことができます。ただし、食品用冷蔵庫は庫内温度が5℃前後であり、グルーを保管するには低すぎるため、品質を損なう可能性があります。
グルー専用のアルミパックの使用も重要です。これは空気や光を遮断し、湿気や光に弱いグルーを外部の影響から守ります。シリカゲルと一緒に使うことで、適切な湿度を保つことができます。アルミパックは予備も用意しておくと安心です。
グルーを新鮮に保つためには、コスメ専用冷蔵庫の使用が有効ですが、誤った使用方法は劣化を早める原因になります。特に結露には注意が必要で、グルーと室温の温度差をなくしてからキャップを開けることが重要です。冷蔵庫から出したグルーは、使用前に15〜30分間常温に戻すことで、接着力を最適化できます。冷蔵庫の出し入れは最小限にすることも重要で、使用中は直射日光の当たらない冷暗所で保管します。
さらに、グルーは必要以上にストックしないことが推奨されます。製品により使用期限は異なりますが、通常、未開封の冷蔵庫保存は6ヵ月程度、開封後は2〜3ヵ月が目安です。保管方法や使用頻度によって劣化が進行する可能性があります。特に、寒暖差が激しい時期や高温多湿になりやすい梅雨時期は、管理が難しくなります。在庫をこまめにチェックし、自分のサロンに適したストック数を見つけることが重要です。使用期限が短くデリケートなグルーは、新鮮なうちに使い切れるように、予約数や季節に合わせて在庫管理に気を配ることが推奨されます。
開封後のマツエクグルーの保管と取り扱い
開封後のマツエクグルーの適切な保管と取り扱いは、品質と性能の維持に不可欠です。保管に最適な環境は18〜23℃の冷暗所で、乾燥剤と一緒にアルミパックに入れることが重要です。これにより、品質が安定し、湿気からグルーを守ることができます。しかし、営業終了後にエアコンを切るサロンも多く、夏場は室温が40℃を超えることもあります。そのため、コスメ用冷蔵庫の使用が推奨されます。コスメ用冷蔵庫は庫内温度を10℃前後に保ち、食品用冷蔵庫より高温でコスメ用品の保管に最適です。
未開封の場合でも、コスメ用冷蔵庫での保管が良いでしょう。これにより温度や湿度が一定に保たれ、光の影響も受けにくくなります。コスメ用冷蔵庫は細かく温度設定が可能で、グルーの保管に適しています。ただし、グルーが冷えた状態で施術をすると、接着力が落ちることがあります。使用する30分前には取り出し、常温に戻してから使用してください。
蓋の開け閉めにも注意が必要です。頻繁に開け閉めすると、グルーが空気に触れ、劣化が進みます。ただし、プレートに大量に出すのは避け、15〜20分ごとに新しいグルーを追加することが推奨されます。また、結露にも注意が必要で、グルーよりも室温が高い場合、容器内に結露が発生し、グルーの品質に影響を与える可能性があります。
短期間で使いきれる内容量を選ぶことも重要です。サロンの規模や施術スピードに応じて適切な容量を選び、新鮮な状態で使い切るようにしましょう。劣化したグルーのサインには、テクスチャーの変化や硬化速度の違和感があります。テクスチャーや硬化速度が変化した場合は、グルーを破棄することが推奨されます。
劣化したグルーを使用すると、お客様の満足度が下がり、顧客が離れるリスクがあります。劣化したグルーは粘度が増し、扱いにくくなり、接着面が固まってしまう可能性があります。このようなトラブルがあると、顧客満足度は下がり、サロンの評判に悪影響を与えることがあります。そのため、劣化したグルーは絶対に使用しないようにしましょう。
マツエクグルーの保存における重要ポイント
マツエクグルーの保存においては、鮮度を維持することが最も重要です。未開封状態でもグルーは劣化していくため、シリカゲルを入れた専用アルミパックに入れて、5～10℃の冷蔵庫で保管することが推奨されます。開封後も同様にアルミパックに入れて保管し、使用する30分～1時間前には常温に戻してから使用することが良いでしょう。
マツエクグルーを適切に保存することで、使用期限内に品質を長持ちさせることができ、硬化時間が安定します。これにより、マツエクの持ちや施術のスピードにムラが出にくくなり、顧客にリピートしてもらえる仕上がりを実現できます。
また、マツエクグルーが固まった場合の対処法も重要です。保管方法を守っていても、開封後すぐにグルーが出てこなくなることがあります。この場合は、キャップをしっかり閉めてよく振り、ノズルの先を付属の赤いピンで刺して詰まりを取り除きます。それでも改善されない場合は、新しいグルーに替えることが必要です。
さらに、マツエクグルーは必要以上にストックしないことが重要です。未開封でも劣化が進むため、多くストックすると使用期限が迫ったり、期限切れを使用するリスクがあります。新鮮なグルーを使い切れる量をその都度購入することが、安定した施術の提供につながります。
秋冬の乾燥対策とマツエクグルーの適切な保管
秋冬の季節は、マツエクグルーの保管と施術において特別な注意が必要です。暖房による室内の乾燥は、グルーの硬化速度や品質に影響を与えます。最適な施術環境は湿度40～60%、温度20～25℃です。空気が多湿の場合は硬化速度が速くなり、逆に乾燥している場合は遅くなります。
グルーの硬化速度が遅くなると、施術時間が長くなり、お客様の満足度が低下する可能性があります。また、乾燥環境でのグルー使用は、施術当日のアドバイスを難しくすることもあります。高湿度の場合は「白化現象」が発生するリスクがあります。
エアコンの風向きはグルーの乾燥に影響するため、グルーの保管場所に注意が必要です。サロン内の温度・湿度を正確に把握するために、複数の温度計・湿度計の設置が効果的です。また、湿度を上げるために加湿器の使用が推奨されます。前処理に保湿効果の高いアイテムを使用することで、自まつげの乾燥を防ぎ、グルーの硬化速度やマツエクのモチに良い影響を与えることができます。
マツエクグルーの保存方法は鮮度が重要！プロが保管方法を解説【まとめ】
マツエクグルーの適切な保存は、品質維持と施術の成功に重要です。ポイントは以下の通りです。
- 未開封・開封後ともに、5～10℃の冷蔵庫で保管することが理想的。
- シリカゲル入りの専用アルミパックを使用し、湿気と光から保護する。
- グルーは使用前に常温に戻してから使用する。
- 使用期限内に使い切ることが望ましく、不必要なストックは避ける。
- 室内の湿度と温度はグルーの硬化速度に大きく影響し、施術品質を左右する。
- サロン内では湿度計や温度計を用いて、最適な環境を維持する。
- 乾燥や多湿な環境では、施術の品質が変わる可能性があるため、季節に応じた対策が必要。
適切な保存方法と環境管理により、マツエクグルーの品質を最大限に保ち、顧客満足度の高い施術を提供できます。
よくある質問
エクステのグルーを保管するにはどうしたらいいですか？
マツエク用のグルーは、開封していなくても時間とともに劣化することがあります。このため、グルーを長持ちさせるためには、シリカゲルが入った専用のアルミパックにグルーを入れ、しっかりと密封します。そして、5～10℃の温度が保たれる冷蔵庫で保存するのが最適です。
マツエクのグルーはどのくらいで劣化しますか？
マツエクグルーの寿命は製品によって異なりますが、一般的には未開封時で約2ヶ月、開封後は約1ヶ月が使用期限とされています。高温多湿の環境はマツエクグルーにとって非常に厳しいため、未開封の状態であっても時間の経過とともに劣化してしまいます。このようにデリケートなグルーの特性を理解し、適切な保管方法を心掛けることが重要です。
マツエクのグルーの使用期限が過ぎたらどうしたらいいですか？
使用期限を過ぎたマツエクグルーは、硬化が進行している可能性が高く、接着力や持続性が低下しています。また、白化現象が起こるリスクも高まり、これらの問題は顧客からのクレームにつながることがあります。通常、グルーには防腐剤が含まれていますが、保管状態によっては品質が損なわれ、腐敗するリスクも存在します。これは目元のトラブルに直結するため、使用期限を厳守し、適切な保管方法を実践することが非常に重要です。
マツエクを付けた日にお風呂に入るのは？
マツエクを施術した直後の5〜6時間は、特に注意が必要です。この時間帯は入浴や洗顔、プールでの水泳など、目元を水に濡らす行為は避けるべきです。さらに、ホットヨガや岩盤浴のような湿度の高い環境もマツエクには不向きです。また、ジムでの激しい運動による発汗も、マツエクの固定を弱める原因になり得るため、控えることが推奨されます。この期間はマツエクの接着が固まるための大切な時間であり、適切なケアを行うことが長持ちさせる鍵となります。